ようぐそうとほうとふ
本でホラーを読んだのは久しぶりだった。
どちらも綺麗にまとまっていてスッキリしたが、ホラーさながらの戦慄が走った。
玩具修理者は、実写化されたらとても直視出来ないような具体的な描写で表現されていて、正直気分を悪くした。それでも展開が気になり、ページをめくり続けた。ホラー特有の、恐怖を覚えながら、それでもページをめくるっていう行動かな笑
酔歩する男は、実に論理的で理系の自分には興味深い内容だった。論理に欠陥も見られず(自分に読み解く教養があるかどうかは分からないが)、展開に物言いを言うことなくスッキリ読めた。正直、自分の中のタイムトラベルの概念が覆った。波動関数の収束と再発散が繰り返され、観察と実らない努力を繰り返し、人生の終焉失を失う、これがタイムトラベルという仮説。読破した後、この仮説がいやに説得力があり、知り合いにタイムトラベラーがいるかもしれないという思いに耽ってしまうこともありそうだ。
そして、今回のキーパーソンである、手児奈。血沼もだが、名前自体に自分の知識が追いつかず、不気味に感じた。
文章通して、SFホラーを楽しませてもらった。
個人的にはとても面白かった。