低空飛行は絶対しないで!!ピジョット!!【ポケモン図鑑解読シリーズ】
ポッポッポー,ハトポッポ―。
どうも,シグルミです。
今日は,皆さんもよくご存じであろう,あの鳥ポケモンについて考察していきたいと思います。
初代ポケモンの中でもその解説文の凄さに,多くの方々が突っ込みを入れてきたことでしょう。。。
ピジョットの登場だああああ!!!
こいつがうわさに名高いピジョット。
初代の中でもその洗練されたデザインと,捕獲難易度の低さから多くのトレーナーが使用したであろうこのポケモン。
まず,ポケモン図鑑の分類なのだが,なんと驚き,とりポケモンなのです。
なんと曖昧な…笑
まあ,まだポケモンが151匹しか見つかっていない時代なので,鳥という大きな一括りにしたことは致し方ないのかもしれません。
(でんきねずみだと思ってたのは内緒・・・笑)
また,ピジョットは体長1.5m,体重が39.5kgです。
きょ,巨大すぎる...!!!
私たちが住む現実世界で一番大きな鳥は,アンデスコンドルという鳥なのですが,この鳥でも体長1.2m,体重も10kg前後です。
http://www.tobuzoo.com/zoo/list/details/59/
なんと,軽々と世界最大認定となってしまいました。笑
その他,白亜紀までさかのぼってみれば,恐竜という巨大な生物がいたことはご存知でしょう。
良く知られているプテラノドンは体長約7~8m,史上最大級と言われている,ケツァルコアトルスはなんと最大の説では18mにも及ぶとされています。
このレベルで比較されてしまうと,ピジョットも形無しですね。笑
ところがどっこい,体重で比較してみると,ピジョットのすごさが分かります。
プテラノドンは一説によれば,体重は重くても20kg程しかなく,大きな力は無かったと考えられています。ケツァルコアトルスに関しても70kg程と考えられており,体長に比べてかなり軽くなっています。これは,力強く羽ばたくというよりは風の力を利用して滑空を行うのに最適な体重であることが推察できます。
ケツァルコアトルス(Quetzalcoatlus)・川崎悟司イラスト集
以上を踏まえると,ピジョットはその体長に対して重すぎる体重を持っていることになります。体重が重くなれば,その分飛翔する際により大きな筋力が必要でしょう。
...段々とピジョットのすごさが現実味を帯びてきましたね。
さて,前置きはこのくらいにして,いよいよバージョン別の図鑑説明を観ていきましょう。
まず,ポケモンXから抜粋。
エサを さがすとき すいめんすれすれを すべるように とんでコイキングなどを わしづかみにする。
コイキング食べるんすね。笑
ポケモン界にもしっかりと食物連鎖があることが確認できました。
つづいて,ポケモンYから。
うつくしい ハネを ひろげてあいてを いかくする。 マッハ2で そらを とびまわる。
でました,マッハ2!!!
...マッハ2と聞いても,あんまりピンときませんよね??
では,ここでマッハ2についてそのすごさを考察していきたいと思います。
マッハってなんなん??
マッハという言葉は,速度の単位の一つとして数えられます。
よく戦闘機などの説明で出てきますよね。
調べたところ,マッハとは以下の様に定義されています。
マッハ数は、流体の流れの速さと音速との比で求まる無次元量である。
即ち,マッハ2とは,その雰囲気中において流体(物体)が音速の約2倍の速さで移動していることを表しています。
因みに気体中での音速は,気体の比熱比κ,気体定数R,気体の温度T,気体の分子量をMとして,
と表されます。
身近で考えやすいのは,ヘリウムを吸った時でしょうか。
ヘリウムの分子量は4と,空気よりも軽い為,上記の式で分母が小さくなり音速が大きくなります。
これを吸引すると,同じように声を出した場合でもその発声過程の雰囲気が変わる為,振動数が増えて声が高くなります。
対照的に,クリプトンというガスを吸引すると,これの分子量は83と空気より十分に重い為,声が低くなります。面白いですね。
これはあくまで”発声過程”の為,ヘリウムが充満した部屋でスピーカー越しに声を出しても声が高くなるわけではありません。
振動数は発声過程で決まる為,その後耳に入るまでに変わり得ることはないのです。
代わり得る例としてはドップラー効果という現象があるのですが,ここでは割愛します。
さて,マッハの話に戻りますが,マッハを時速に直すとどのくらいの数字になるのでしょうか。
上式の様に,音速といっても周りの環境によってその大きさが変わる為,例えば地上と高度1000mでも音速は変わりますし,氷点下と真夏日でも若干変わったりします。
調べたところ,気温15℃,1気圧の空気中ではご存知の通り約340m/sという値になります。
これを時速に直すと,
340[m/s] ÷ 1000 × 60 × 60 = 1,224[km/h]
となります。
しかし,絶対温度と気圧に依る為,対流圏-成層圏ではおよそ300m/s(=1,080km/h)となり,無視できない誤差になってきます。
ピジョットの生息高度1000m(=1km)では,気温は約6.5℃下がるといわれており,それを考慮して計算してみると,約336m/s(=1209km/h)となります。若干遅くなりましたね。
では,ピジョットの飛行速度マッハ2を計算してみましょう。
計算は単純に2を掛ければよいので,
1,224 × 2 = 2,448[km/h] (高度0m)
1,209 × 2 = 2,418[km/h] (高度1000m)
となります。
比較対象として,私たちが旅行などで乗る飛行機を挙げてみましょう。
旅客機に関しては,巡航速度がマッハ0.8になるように決められているそうです。
なので,飛行機の高度である対流圏当たりの音速から求めてみると,その時速は約864km/hになります。
即ち,ピジョットは旅客機の3倍の速さで飛んでいるのです!!!
陸上の選手と比べてみても,あのウサイン・ボルト選手ですら時速38km/hですから,その64倍の速さです。ありふれたとりポケモンの最終進化系がこの能力を持っているなんて恐ろしいですね。
即ち,図鑑を管轄しているオーキド博士もこの光景を実際に見たのでしょう。
そう考えると、
上空1000m先にいるピジョットを確認するオーキド博士もヤバイ。
また,ピジョット自身も空を飛びながら跳ねるコイキングを識別している事が図鑑に書かれており,その視力の良さがうかがえます。こちらに関してもそのうち考察すると思います。
結論:それでもやっぱりカイリューを使う(カイリューも約マッハ2で空を飛ぶ)。
最後まで読んで頂きありがとうございます。