右手にラテを左手にピィを

理系院生兼某コーヒーショップバリスタ兼自称ポケモンマスター。珈琲と理工科目が好物。音楽と野球も好物。ポケモンは大好物。ライフハックはリバウンド中。IT企業に就職予定。

学生生活の終幕

前回の投稿からかなり間が空いてしまった...

 

というのも,情報処理技術者試験が終わってから,本文である研究がとてもいそがしくなってしまったからなのです(言い訳ですすみません...)。

 

つい先日,修士論文聴講会を通し修士論文提出が完了し,審査に入りました。

まだ確定とは言えませんが,人事を尽くして天命を待つのみになりました。

 

私の専門は磁性体の研究で,結晶を形作る原子のスケールで,スピンという自由度が互いに強い相互作用を持つことで,マクロで非常に多彩な振る舞いを見せます。ここに現れる様々な物理現象を解明し,あわよくば社会に応用しようという動機で行っていました。

 

特に近しいものだと,ハードディスクなどの記憶媒体が挙げられます。これは巨大磁気抵抗現象という,少ない磁場を印加すると磁性体の抵抗値が大幅に変化する事を利用します。抵抗が大きい場合を1,小さい場合を0とすればデジタル信号として読み書きを行い情報を記憶する事が可能になります。この磁気抵抗効果を突き詰めれば高密度で大容量の記憶媒体を世に送り出すことが出来るかもしれません。

 

初めは材料系に全く興味を持っていなかったのですが,めぐりあわせで始めた研究も楽しいもので,やはり未知なるものを突き詰めていくことと何かを究める事が研究の醍醐味であると感じた3年間でした。

 

就職先は専門外の業界ですが,ITを支えるインフラには様々な機器が使われています。

それをひとつひとつ紐解いていくと様々な物理現象の集合体である事は言うまでもありません。それらを理解してITを駆使できることが,私のアドバンテージと言えるかもしれません。

 

材料には実験系と理論系が主に分かれていますが,私は両方からのアプローチが必要な研究でしたので,器用さや実験ならではのマネジメント能力に加えて,学力も向上したと言えます。いや,言わせてください。笑

 

材料は主に固体物理学が適用されますが,この背景には統計力学量子力学が欠かせません。この2科目を理解するには解析力学微積電磁気学など芋蔓式に科目が出てきます。

即ち,材料系の研究を行っていれば,日常で利用されている材料の工学的理解に加えて,理論物理の大枠をとらえた勉強が出来るのです。

これは大きなメリットであると思います。

 

勿論,それは受動的に必要になるとは限りませんので,真摯な取り組みが必要になる事が言うまでもありませんが。

 

 

社会人になるまでの約1ヶ月半及び社会人となった後も,物理と数学には親しんでいきたい次第です。

 

以上,生存報告と日記でした。

 

ここまで読んで下さりありがとうございます。